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解体業者の選び方|許可・登録の違いと見積もり前のチェック項目

解体業者の選び方を整理します。解体工事業登録と建設業許可を分ける500万円の境目、産廃の運搬とマニフェスト、保険と近隣挨拶の確認、一括見積もりで比べる観点を順に見ていきます。

しまいごとノート編集部
解体工事が終わった住宅の跡地と、机に置かれた複数の見積書

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目次
  1. 解体業者に必要な許可は請負金額500万円で分かれる
  2. 廃棄物の運搬と処理を任せる相手の許可
  3. 契約前に確かめる保険・近隣挨拶・届出
  4. 依頼先のタイプ別に比べる観点
  5. 一括見積もりで3社を比べる流れ
  6. まとめ

解体業者に必要な許可は請負金額500万円で分かれる

家の取り壊しを仕事として請け負うには、許可か登録のどちらかが必要です。分かれ目は1件あたりの請負金額で、税込500万円が境になります。

500万円未満の解体工事を請け負う業者は、建設リサイクル法にもとづく「解体工事業登録」を受けます。登録は工事をする区域の都道府県ごとで、技術管理者を置くことが条件です。有効期間は5年です。500万円以上になると建設業法の建設業許可が必要になり、解体工事では原則として「解体工事業」の許可を持つ業者が請け負います。建設業許可のうち土木工事業・建築工事業・解体工事業のいずれかを持つ業者は、解体工事業登録の対象から外れます。

木造2階建てで30坪ほどの住宅なら、本体の解体費は500万円未満に収まる例が多くあります。鉄筋コンクリート造の建物や、塀と庭木の撤去まで含めて500万円を超える見積もりになったときは、見積金額と業者の許可・登録の範囲が合っているかを契約前に照らし合わせます。

照合先は公開されています。建設業許可は国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で調べられます。解体工事業登録は、各都道府県が公表している登録業者名簿で確認できます。見積書や会社案内に番号がなければ、許可番号か登録番号を尋ねてから調べてください。

廃棄物の運搬と処理を任せる相手の許可

解体で出るコンクリート片、木くず、瓦などは産業廃棄物です。環境省の案内では、建設工事の廃棄物は元請業者が排出事業者として処理の責任を負います。元請業者が自社の車両で運ぶ場合、収集運搬業の許可は求められません。別の会社に運搬を任せるなら、その会社が運搬する区域の都道府県で産業廃棄物収集運搬業の許可を持っていることが条件になります。

処理の流れを追える書類がマニフェスト(産業廃棄物管理票)です。委託した運搬や処分が終わるたびに、処理済みを示す票が排出事業者へ戻ります。工事後にマニフェストの写しを見せてもらえるかと、搬入先の処分場の名前を契約前に聞いておくと、処分費を浮かせて不法投棄する業者を避ける手がかりになります。

家の中に残った家具、衣類、食器などの家財は扱いが違います。これらは家庭から出る一般廃棄物で、回収を業者に頼むなら市区町村の一般廃棄物処理業の許可が必要です。自治体の粗大ごみ収集や処理施設への持ち込みも選べます。「家財も解体と一緒に処分します」と提案されたら、どの許可で運ぶのかを確かめます。無許可で「無料回収」をうたう業者とのトラブルには、環境省や自治体も注意を呼びかけています。

先に確認すること

相続放棄を検討している場合、家の解体や価値のある家財の処分は、相続を認めたとみなされるおそれがあります。解体業者に連絡する前に、家庭裁判所での手続きの期限と進め方を弁護士や司法書士に相談してください。

契約前に確かめる保険・近隣挨拶・届出

工事中の事故への備えは、許可とは別に確認します。隣家の外壁や車を傷つける、通行人にけがをさせる。こうした第三者への損害は、請負業者賠償責任保険などで補償されます。加入の有無と補償の上限額は、保険証券の写しで確かめます。

近隣への挨拶は、着工の1週間前ごろまでに済ませる段取りが多くみられます。両隣と向かいの3軒、裏の家を目安に回り、工事期間、作業時間、車両の出入りを伝えます。業者だけで回るか施主も同行するかは、見積もりの段階で決めておきます。

届出にも施主が関わります。建設リサイクル法では、床面積の合計が80㎡以上の建物を解体するとき、発注者である施主が工事着手の7日前までに届け出る決まりです。委任状を出して業者に代行してもらう形が一般的です。大気汚染防止法により、2022年4月からは床面積80㎡以上の解体でアスベストの事前調査結果を元請業者が報告することになりました。2023年10月からは、建築物の調査を有資格者が行う決まりです。

契約前に業者へ確認する項目は次のとおりです。

  • 許可番号または登録番号と、その範囲が見積金額に合っているか
  • 賠償責任保険に加入し、証券の写しを出せるか
  • 廃棄物を自社で運ぶか、委託先の収集運搬業許可を示せるか
  • 工事後にマニフェストの写しを渡せるか
  • 近隣挨拶の範囲と時期を説明できるか
  • 取り壊し後に取毀証明書を発行できるか

取毀証明書は、解体から1か月以内に法務局へ申請する建物滅失登記で使います。

依頼先のタイプ別に比べる観点

どこを窓口にするかで、見積もりの中身と連絡の手間が変わります。

依頼先のタイプ向いている状況確認したい点
解体業者に直接依頼解体だけを進めたい許可・登録の範囲、自社運搬か委託か
工務店・ハウスメーカー経由建て替えまで窓口を一本にしたい実際に工事する下請業者の許可と保険、手数料の上乗せ
不動産会社経由売却と合わせて段取りを任せたい解体費を誰が負担するか、業者を選べるか
一括見積もりサービス経由短期間で複数社を比べたい登録業者の審査基準、連絡の頻度、断り方

費用は構造と立地で幅が出ます。1坪あたりの本体解体費は、木造で3万〜5万円程度、鉄骨造で4万〜7万円程度、鉄筋コンクリート造で6万〜8万円程度が目安です。重機が入れない細い道沿いの家や、アスベストの除去が必要な家では上乗せがあります。老朽化した空き家の解体に補助制度を設けている市区町村もあり、契約や着工より前の申請を条件にする制度が多いため、見積もり依頼と並行して自治体の窓口に問い合わせます。※2026年7月時点の目安です。最新の料金・制度は各社公式・自治体でご確認ください。

一括見積もりで3社を比べる流れ

一括見積もりサービスでは、1回の入力で複数社に現地調査を依頼できます。進め方は次の順です。

  1. 登記事項証明書や固定資産税の納税通知書で、構造・延床面積・所在地をそろえる
  2. 3社程度に現地調査を依頼し、日程を近い日にまとめる
  3. 調査に立ち会い、残す物と撤去する物を各社に同じ内容で伝える
  4. 見積書を項目ごとに並べて比べる
  5. 許可・保険・マニフェストを確認してから、書面で契約する

比べるのは総額より内訳です。仮設工事(足場・養生シート)、建物本体の解体、廃棄物の運搬と処分、ブロック塀や庭木などの付帯工事、整地、届出の代行が分けて書かれているかを見ます。「一式」でまとめた項目が多ければ、含まれる作業を質問して書面で答えてもらいます。1社だけ極端に安いときは、処分費や養生費が抜けていないかを確認します。

読者の疑問

解体の途中で地中から古い基礎が出てきたら、追加費用はどう決まりますか?

しまいごとノート編集部

地中の埋設物は現地調査で見えないため、見積金額に含まれないのが通例です。見つかったら工事を止めて写真で報告すること、1㎥や1tあたりの単価で精算することを、契約書か見積書の備考に書いてもらうと、各社の条件を比べられます。

まとめ

最初に見積金額が500万円未満か以上かを見て、解体工事業登録か建設業許可かを国土交通省の検索システムや都道府県の名簿で照合します。続いて、廃棄物を自社で運ぶか委託するか、マニフェストの写しを受け取れるかを確かめます。保険証券と近隣挨拶の段取り、床面積80㎡以上なら着工7日前までの届出も、契約前にそろえる項目です。一括見積もりでは3社程度から同じ条件で見積書を集め、内訳と追加費用の条件で比べてください。家財の片付けは一般廃棄物として別の許可が関わるので、解体とは分けて段取りを組みます。

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この記事を書いた人

しまいごとノート編集部

費用相場・手続き・業者選びの下調べ担当

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