実家じまい・空き家

実家じまいを自分でやると何日かかる?日数の見積もり方と業者との境目

実家じまいを自分でやる場合の日数を、部屋数・物量・帰省の頻度から見積もる方法を整理。粗大ごみ、持込、家電リサイクル法品目の段取りと、自力と業者の分け方も解説します。

しまいごとノート編集部
実家の和室で段ボールに荷物を仕分けている様子
目次
  1. 日数は部屋数と物量、通える回数から見積もる
  2. 作業を段階に分け、帰省ごとに進める範囲を決める
  3. 粗大ごみ・持込・家電リサイクル法品目を自分で回す段取り
  4. 自力と業者の境目は、期限と搬出の条件で決める
  5. 自分で進めるときに事故になりやすい場面
  6. まとめ

日数は部屋数と物量、通える回数から見積もる

実家じまいを自分でやる場合の日数は、家の広さよりも残っている物の量と、月に何日現地に行けるかで大きく変わります。見積もりは2つに分けます。1つは実際に手を動かす作業日数、もう1つは帰省の間隔を掛け合わせたカレンダー上の期間です。

作業日数は、部屋ごとの仕分け日数を足して出します。下の表は、大人2人が1日6時間ほど作業する前提で、段取りを考えるために編集部が置いた概算です。床まで物が積まれた部屋や、何十年分の荷物が入った押し入れ・納戸・物置がある家では、1.5〜2倍を見込んでおくと予定が崩れにくくなります。

場所物量が標準の場合物が多い場合
居室1部屋(6〜8畳)1〜2日3日前後
台所・食器棚2日3〜4日
押し入れ・納戸 1か所1日2日
物置・庭・車庫1〜2日3日以上

たとえば3LDKの一戸建てで物量が標準なら、仕分けだけで12〜18日ほどです。搬出と清掃の日を加えると、作業日数は15〜20日前後になります。

カレンダー上の期間は、この作業日数を1回の帰省で使える日数で割って出します。月に1回、土日の2日だけ通う場合、15日分の作業には8か月近くかかります。粗大ごみの収集日は予約から2〜3週間先になる自治体もあり、3月の引っ越しシーズンはさらに混み合います。帰省の日に収集が合わない月も出るので、1〜2か月の余裕を足しておきます。

作業を段階に分け、帰省ごとに進める範囲を決める

通いで進めるとき、1回の滞在で家じゅうに手をつけると、どの部屋も途中のまま次の帰省を迎えることになります。順番を固定し、1回ごとに終わらせる範囲を決めておくと、残りの日数を数えやすくなります。

  1. 貴重品と書類を探す(通帳、権利証、保険証券、年金の書類、印鑑、鍵など)
  2. 形見として残す物を家族で選ぶ
  3. 部屋ごとに「残す・売る・自治体に出す・業者に頼む」の4つに分ける
  4. 粗大ごみ、持込、リサイクル法品目を搬出する
  5. 空いた部屋を掃除し、電気・ガス・水道・固定電話などの停止を手配する

1と2は、兄弟姉妹など相続人がそろう日に置きます。後から形見の行方で揉めると、そこで作業が止まるからです。3の仕分けは奥の部屋から玄関に向かって進めると、搬出の通り道がふさがりません。可燃ごみや資源ごみは地域の収集日に出すので、帰省の最終日が収集日に重なるよう日程を組めば、ごみ袋を家に残さずに帰れます。

粗大ごみ・持込・家電リサイクル法品目を自分で回す段取り

自治体に出す物は、出し方で3つに分かれます。どれに当たるかを仕分けの段階で決めておくと、搬出の日に迷いません。

粗大ごみの戸別収集は、実家のある市区町村の受付センターやWebで申し込み、手数料分の処理券をコンビニなどで買って貼り、指定日の朝に指定場所へ出す流れが一般的です。1回に出せる点数に上限を設けている自治体があり、タンスや布団が数十点あると申し込みを何回かに分けることになります。手数料は1点あたり数百円から2,000円程度の自治体が多く見られます。

持込は、自治体のクリーンセンターや清掃工場へ自分の車で運ぶ方法です。料金は重さに応じて決まり、戸別収集より日程を選びやすくなります。予約制の施設が多く、受付で排出場所の住所がわかる書類を求められることがあります。実家の住所と自分の住所が違う場合は、必要な書類を事前に電話で確かめておきます。軽トラックはレンタカーで借りられ、施設までの距離が近ければ1日に数往復できます。

エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の4品目は家電リサイクル法の対象で、自治体の粗大ごみには出せません。環境省と経済産業省は、買い替えなら購入店に、そうでなければ買った店か、市区町村が案内する方法で引き取りを頼むよう案内しています。自分で運ぶなら、郵便局で家電リサイクル券を買ってリサイクル料金を払い、指定引取場所へ持ち込みます。料金はメーカーと大きさで異なります。パソコンは、メーカーの回収か、市区町村と連携した認定事業者の宅配回収を使います。

※2026年7月時点の目安です。最新の料金・制度は各社公式・自治体でご確認ください。

自力と業者の境目は、期限と搬出の条件で決める

どこまで自分でやるかは、気持ちより先に、動かせない条件で決まります。次の4つのうち2つ以上が右の列に当てはまるなら、一部を業者に任せる前提で見積もりを取っておくと判断が早まります。

条件自力で回しやすい業者を検討したい
期限売却や解体の予定が1年以上先賃貸の退去日や引き渡し日が3か月以内
距離片道1時間台で月2回以上通える片道3時間以上、または飛行機が必要
搬出大型家具が1階にあり、車と2人以上の人手がある階段の狭い2階に婚礼家具やピアノがある
物量指定のごみ袋で出せる物が大半物置や離れに農機具、塗料、灯油などが残る

灯油、塗料、消火器、農薬などは自治体の収集で扱わないことが多く、処理先を1つずつ探す手間がかかります。

費用の比べ方も決めておきます。自力でも、交通費、レンタカー代、粗大ごみや持込の手数料はかかります。片道の交通費が1万円なら、8回通うと往復で16万円です。自力の総額を業者の見積もり額と同じ表に並べると、どこから任せるかを数字で決められます。仕分けと形見分けは家族で済ませて、搬出と大型家具の運び出しを業者に頼む分け方もあります。見積もりは2〜3社から取り、追加料金が発生する条件を書面で確認します。

自分で進めるときに事故になりやすい場面

作業が長引くと、軽トラックで巡回する「無料回収」に積み込みを頼みたくなる場面が出てきます。家庭から出た不用品を回収するには、市区町村の一般廃棄物処理業の許可が要ります。環境省は無許可の回収業者を使わないよう呼びかけており、国民生活センターにも、積み込んだ後に高額な料金を請求されたという相談が寄せられています。業者に頼む場合は、実家のある市区町村の許可業者か委託業者かを、自治体のWebサイトや窓口で確かめます。

読者の疑問

収集日の朝に実家にいられないので、前の晩に粗大ごみを出して帰ってもいいですか?

しまいごとノート編集部

収集日の当日朝に出すよう定めている自治体が多く、前夜から置くと持ち去りや、他人のごみを置き足される原因になります。朝に出せないときは近くに住む親族に頼むか、日時を自分で選べる持込に切り替えます。

先に確認すること

親が亡くなった後の実家じまいで相続放棄を考えている場合は、片付けを始める前に手を止めてください。価値のある遺品を売ったり処分したりすると、民法の規定で相続を承認したとみなされ、相続放棄ができなくなるおそれがあります。放棄の申述は、原則として相続の開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所へ行います。判断に迷う物は、弁護士や司法書士に相談するまで残しておきます。

まとめ

実家じまいを自分でやる日数は、部屋ごとの仕分け日数を足した作業日数と、それを帰省の頻度で割ったカレンダー上の期間に分けて見積もります。3LDKで物量が標準なら作業は15〜20日前後で、月1回の週末帰省なら半年を超える計算です。粗大ごみは予約と点数の上限、持込は予約と書類、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機はリサイクル券というように、処理のルートごとに段取りが違います。期限、距離、搬出、物量のうち2つ以上が厳しい場合は、搬出だけを許可業者に任せる形も含めて、自力の総額と比べてみてください。

実家じまい自分で片付け粗大ごみ家電リサイクル法不用品回収帰省
この記事を書いた人

しまいごとノート編集部

費用相場・手続き・業者選びの下調べ担当

料金は各社の公開価格を取得日つきで、制度は自治体・省庁の一次情報を出典つきで確認しています。 確認が取れていない数値は記事に書きません。誤りを見つけた場合は 訂正の記録に残します。

編集方針 訂正の記録 運営について

関連記事