生前整理

生前整理で写真・手紙を減らす方法|誰に残すかで決める仕分けとデータ化

生前整理で写真・手紙・思い出の品を減らす手順です。誰に残すかで4つに分け、アルバムを選び、スキャンして保存し、家族に渡すまでを順番に説明します。

しまいごとノート編集部
机の上で古いアルバムの写真と手紙の束を仕分けている様子
目次
  1. 写真・手紙・思い出の品は「誰に残すか」で4つに分ける
  2. アルバムを厳選する順番と枚数の決め方
  3. 手紙と思い出の品は「形を変える」か「持ち主に渡す」
  4. スキャンして画像データにする手順
  5. データの保存先と、家族への引き渡し方
  6. 手放す写真・手紙の出し方
  7. まとめ

写真・手紙・思い出の品は「誰に残すか」で4つに分ける

写真や手紙の整理で手が止まりやすいのは、一枚ずつ「これは大事かどうか」を考え始めたときです。大事かどうかは考えても答えが出ません。そこで、仕分けの問いを「この先、誰の手元に置くか」に変えます。分け先は次の4つです。

分け先当てはまるものの例残す形
自分が今後も見る夫婦や家族の写真、自分宛ての大切な手紙現物を箱1つ分に収める
家族の誰かに渡す子どもの成長記録、きょうだいが写った写真渡す相手ごとに袋を分ける
記録として残す祖父母の代の古い写真、賞状、記念の品画像データにして現物を減らす
手放す風景だけの写真、同じ場面の重複、差出人を思い出せない年賀状処分する

「家族の誰かに渡す」に入れたものは、箱を閉じる前に、受け取る本人に要るかどうかを聞きます。自分が写った幼い頃の写真は欲しくても、親の旅行写真は要らないと答える人もいます。要らないと言われた分は「記録として残す」か「手放す」に移します。受け取る側の返事を先に聞いておくと、渡した写真が相手の家で段ボールに入ったまま置きっぱなしになるのを防げます。

アルバムを厳選する順番と枚数の決め方

アルバムが10冊、20冊とある場合は、中を開く前に年代順に並べ、1冊から何枚残すかの上限を決めておきます。上限がないまま見返すと、選ぶ手が止まって思い出にひたる時間になります。上限はたとえば1冊10枚とし、子どもの誕生や入学があった年は20枚にするなど、家族の節目に合わせて調整します。

選ぶ順番は次のとおりです。

  1. 同じ場面が続くページは、顔がはっきり写った1枚を残す
  2. 人が写っていない風景や建物の写真は、場所が分かる1枚を除いて外す
  3. 残す写真の裏に、年・場所・写っている人の名前を書く
  4. 写真を抜き終えた台紙とアルバムは、その場で処分する側に回す

3の名前書きは後回しにしないでください。写っている人の名前は、本人がいなくなると家族にも分からなくなる情報です。裏書きには写真に書ける油性ペンか柔らかい鉛筆を使います。インクが乾くまで写真を重ねないでください。

昭和の頃によく使われた粘着式の台紙は、年数がたつと写真が張り付きます。無理にはがすと写真の表面が割れることがあります。はがれにくいページは、台紙に貼ったまま画像データにすると写真を傷めずに済みます。

手紙と思い出の品は「形を変える」か「持ち主に渡す」

手紙には書いた人がいます。自分宛てでも、中身には書いた人の私的な事情が含まれます。家族が読んだときにどう受け取るかも考えて仕分けます。亡くなった親や配偶者からの手紙は数通を選んで現物のまま残し、残りは画像データにします。存命の友人からの手紙のうち、家族に読まれたくないものは、生前に自分で処分しておくと確実です。

年賀状はたまりやすい品です。直近2〜3年分から住所録を作り、書き写し終えた古い年賀状は手放します。

子どもの作品、賞状、制服、トロフィーなどは、置き場所の広さで上限を決めます。衣装ケース1つ分、押し入れの上段1段分のように決め、はみ出した分は写真に撮ってから手放すか、その品の持ち主である子どもに渡します。子どもが独立して遠くに住んでいるなら、お盆や年末の帰省に合わせて一緒に見る日を決めます。送るもの、残すもの、手放すものをその場で決められます。

スキャンして画像データにする手順

画像データにする方法は3つあります。家庭用のスキャナーや複合機を使う方法、スマートフォンの撮影アプリを使う方法、写真の読み取りを請け負う業者に頼む方法です。数百枚までなら自宅で読み取り、数千枚ある場合やネガフィルムが混じる場合は業者を使う、という分け方を目安にできます。

自宅で進める場合の手順です。

  1. 写真の表面のほこりを柔らかい布で払う
  2. 解像度を決める。一般的なプリント写真を同じ大きさで印刷し直す程度なら300、引き伸ばすかもしれない写真は600の設定を目安にする
  3. 年代ごとのフォルダに保存し、ファイル名の先頭に年を入れる。たとえば「1988-運動会-長男」とすれば、年の順に並ぶ
  4. 1箱読み取るごとに、保存したデータを何枚か開いて確かめてから、現物を仕分ける
読者の疑問

スマートフォンで写真を撮ってデータにすると、スキャナーより画質は落ちますか。

しまいごとノート編集部

画面で見返すなら使える画質ですが、照明の映り込みや写真のゆがみが出やすくなります。窓の光が直接当たらない明るい部屋で、写真の真上から撮ります。印刷し直すつもりの写真は、スキャナーで読み取ってください。

業者の料金は、1枚ごと、箱ごと、アルバム1冊ごとなど業者によって決め方が違います。ネガフィルムや台紙に貼ったままの読み取りを別料金にしている業者もあります。※2026年7月時点の目安です。最新の料金・制度は各社公式・自治体でご確認ください。郵送で頼む場合は届く途中でなくなることもあるので、代わりのない数枚は先に自宅で読み取っておきます。

データの保存先と、家族への引き渡し方

画像データは1か所にだけ置かず、2か所以上に保存します。パソコン本体と外付けの記憶装置、または外付けの記憶装置とインターネット上の保存サービス、といった組み合わせにします。光ディスクやメモリーカードは長く置くと読めなくなることがあります。正月や家族の命日など、年に1回確かめる日を決め、データが開けるかを見ます。

有料の保存サービスを本人名義で契約していると、支払いが止まったあと、決められた期間が過ぎるとデータが消える場合があります。家族が引き継ぐ前に消えないよう、契約先と支払い方法を書き残しておきます。

家族に渡すときのために、紙1枚の「写真の目録」を作ります。書くのは、データの保存場所、フォルダの分け方、誰に何を渡すか、現物を入れた箱の置き場所の4つです。エンディングノートを書いているなら、同じページに挟んでおきます。

読者の疑問

スマートフォンに入っている写真は、私が亡くなったあと家族が取り出せますか。

しまいごとノート編集部

画面ロックを解除できないと、家族でも中の写真を取り出せないことがあります。国民生活センターは、スマートフォンやパソコンに残る「デジタル遺品」について、パスワードなどを家族が分かるように準備しておくよう呼びかけています。ロックの解除方法は封をした封筒に入れて目録と一緒に保管し、置き場所を家族に伝えます。

手放す写真・手紙の出し方

先に確認すること

現物を捨てる前に、画像データが2か所に保存され、家族の端末でも開けることを確かめてください。処分したあとで読み取りの失敗に気づいても、元の写真は取り戻せません。

写真や手紙を燃やすごみとして出せる自治体は多いものの、分け方や出し方は市区町村ごとに決まっています。アルバムの表紙や金具に金属やプラスチックが使われていると、分けて出すよう案内している自治体もあります。お住まいの自治体の分別案内で確かめます。

顔が写った写真や、住所・氏名が書かれた手紙や年賀状は、そのまま出すと他人の目に触れるおそれがあります。はさみで細かく切るか、紙袋に入れて中が見えないようにしてから出します。そのまま捨てることに抵抗があれば、お焚き上げとして写真や手紙の供養を受け付けている寺社もあります。費用や受付の方法は寺社ごとに違います。

家じゅうの片付けと一緒にまとめて出すなら、回収を頼む業者の許可を確かめます。家庭から出る不用品の回収には、市区町村の一般廃棄物処理業の許可が必要です。許可のない業者の「無料回収」で後から高い料金を請求されるトラブルについては、環境省や国民生活センターが注意を呼びかけています。頼む前に、その業者が許可を持っているか市区町村に問い合わせます。

まとめ

生前整理で写真・手紙・思い出の品を減らすときは、一つひとつの価値を考える前に「誰の手元に置くか」で4つに分けます。アルバムは1冊から残す枚数の上限を決めてから選び、残す写真には年・場所・名前を書きます。手紙は書いた人の事情も考えて残す数を絞ります。思い出の品は置き場所の広さで上限を決めます。

画像データは2か所に保存し、保存場所と渡す相手を書いた目録を紙で残します。現物の処分は、データが家族の端末で開けることを確かめてから、自治体の分別に沿って進めてください。

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この記事を書いた人

しまいごとノート編集部

費用相場・手続き・業者選びの下調べ担当

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